人生の波をキャッチすること

サーフィンは人生とちょっと似ている。

 

たくさん来る波をよーく見て、これだと決めた波を全力で捕まえに行く。そうでないとなかなか波に乗れない。

 

大きな波になれば乗れたときの感激は大きいけど、落ちて波にもまれたり、運が悪ければ海の底にぶつかって怪我をしたりサーフボードを壊したりする。そうして捕まえた波は予想通りの波だったり、予想外の波だったりするけどどんな波になるかは乗り終わるまで分からない。

 

私は過去15年くらい、自分は将来アカデミアでやっていくのかなと思っていた。

 

日本で修士号を取ったあとアメリカに留学してPhDを取り二年間ポスドクをした後、次の大学での職も決まりかけていた私が捕まえた波は予想外にも結婚と妊娠だった。研究職という波からあえて降り、主婦という真新しい波に乗ってしまった。

 

10年前の私には考えられない選択だと思う。過去15年くらい付き合って来た友人たちの殆どは研究職や大学周辺の人たちで、私の選択は共感されないことも少なくない。けどそれはそれでいいやと思うしかない。

 

全ては変わっていく。研究者や大学院生ばかりだった私の友人は最近主婦、ママ、女性企業家に変遷してきている。そして私はその変化をいいこととして受け止めている。

 

サーフィンでいい波に乗るには、波を見極める経験、技術、そして運が必要だ。

 

途中まではすごくいい波でも後半になって突然変に崩れたりすることもある。そういう波の中に落ちて渦に巻かれる時もあるし、上手な人はそこを技術で乗り切れたり、崩れる直前に波を降りたりする。

 

研究職の波の後ろを見ながら別の波に乗ろうとしている。今そういう時なんだと思う。