ヴィパッサナー瞑想 其の一

今から一年ほど前、ヴィパッサナー(Vipassana) 瞑想と言うものを知った。知人から体験談を聞いた私は参加しなければという衝動に駆られ、即10日間コースに参加。

10日間は会話、外部との接触、電話、テレビ、ラジオ、インターネット、読み書きの全部が禁止。ひたすら自分の内部をあるがままに観察する。ヴィパッサナーとは「よく観る」「物事をあるがままに見る」という意味らしい。

ヴィパッサナーが何かとか一般的な情報はたくさんネットに掲載されているのでここでは割愛。

ヴィパッサナーについて調べてみると、参加して人生が変わったという話をちょくちょく聞く。私は今まで瞑想になど興味もなかったし、自己啓発系の活動には懐疑的というか無関心だったのだけど、なぜかこれはやってみたいと思った。

コースを終えた10日後、私の人生は劇的には変わっているようには思えなかった。しかし、常に情報に触れ、なかば惰性的に活動をする生活を送る私にとって外部を遮断し、自分自身の今と現実にフォーカスする10日間は確かに貴重だった。参加する前、私は10日で人生変わるわけないじゃんと斜に構えていたが、そのお陰で10日間で学んだことをコースの終了後も続けて様子を見てみようという気になった。

あれから約一年、悟りを開く気配はない。瞑想しても表層意識より深いところへ辿りついたこともない。けれど、なぜかこのタイミングでもう一度ヴィパッサナーセンターに行ってみようと思った。たぶん妊娠が一つの理由にある様な気がする。

数日前に二度目のヴィパッサナーから戻って来て、この体験についてここに書いてみたいと思った。