歴史の中のくりかえし

最近在米の日本人の子供に勉強を教えるという機会を頂いた。

そこで教えることになったことのひとつが日本の近代史。大政奉還に明治維新とか、私自身が勉強しなおすことが出来て結構楽しい。自分が中高生の時はぴんと来なかったけどそういうことだったのか、と今なら分かることが多い。

幕末には大名が統治する藩という制度に多くの平民は不満を抱いていた、と教科書にはある。明治政府は廃藩置県や地租改正を行い税率を統一し、現金での納税を義務付けるなど中央集権が発達していったというのが素人の私にもぱっと伺える。(まぁ、大名たちも江戸幕府に使えていたのだろうけど。)

最近よく聞く地方分権を奨励する論理。確かに今の日本は全てが東京に集中しすぎているように見える。けれどそれって明治維新の延長にあるものだよなぁと思った。150年位前の人たちは民主主義と中央集権で世の中が良くなると思ったに違いないと思う。少なくともそういう人たちが中心になって当時の日本が変化したはずだ。今、多くの国民はそれが機能していないという意識を持っているのだと思う。

こうしてまた少しずつ社会が変化していくのかしら。なんて思いながら30にして歴史の面白さを発見した。

きっとこれからは中央集権よりも地方分権へと時代が流れていく、少なくとも表面上はそう見えるのだろうという気がする。市町村合併とかしているのだから実際は地方分権とは逆方向にも動いているのだけれど。

これも巨視的に見ると歴史は繰り返す、と言うことの一部なのかな、とそんなことを思った。