未練と新生活 - 喉もと過ぎればすぐ忘れるわたし

専業主婦になって、「明日月曜日だ」という憂鬱を感じなくなった。

これはすごく素敵なことなのではないかと、日曜の夜に「明日は平日だー」とつぶやく友人の顔を見てふと思った。私はいまの状況にもっと感謝していいはずなのになんか素直に喜べていない。

 

実は先週数年前にとったデータを基に投稿論文を書いていた。ずっと前に出した論文がMajor revisionになって戻ってきたのだ。統計をやり直したり、データを見て解釈を考え直したり、久しぶりで楽しかった。で、当然やればやるほどわからないこと、やりたくないけどやり直さなければならないことが出てくる。実は最近たなぼた的に仕事のオファーを複数もらったりして、まだ受けるか決めていないけどいろいろやることが増えている。今朝目が覚めたときにはぼんやりと今週やることの優先順位と、先週考えたけど答えが出なかった統計方法のことを考えていた。あんまり気分のいい起き方ではない。

それと同時に、そういえば大学にいたときは常にこういう感じだったなぁというのを思い出した。私は切り替えが上手くないのである。喉もと過ぎればすぐ忘れるとはまさしくこれだ。私は常にそういう状況に身をおいてしまう自分に辟易してアカデミアにいなくていいや、と思ったはずである。ちなみに私は俗に言うロングスリーパー(長めの睡眠時間を必要とするグループの人間)らしく、大学で働いていた頃はいつも眠かった。反面、睡眠時間を削ってもやろうと思うことがあった。今の私は当時の私のそういう情熱にばかり気をとられて、開放されたストレスには見向きもしていなかった。というか実感が持てていなかった。

今しか出来ないことを、時間にゆとりのある生活を満喫しようと考え、それを自分や周りに言う事は比較的簡単だけど、それを実践できないというのが甘えた私の最近の悩みだったのだ。ここ数日、有り余る(?)時間に実感をもって感謝するという機会を得ることができた。