妊娠と出産とサーフィン

妊娠とサーフィン関係のエントリーに以前も似たようなことを書いているが、それをここにまとめようと思う。

 

妊娠、出産を経て私が実感したものすごく大きな変化に

”大きな波やスリルを求めなくなった”

ということがある。妊娠前、20代の頃は上級者向けの、私の技術ではちょっと危ないようなブレイクや、波の大きさが私の身長の2−3倍になるような日でもサーフィンに行っていた。ものすごく怖かったけど、そのドキドキ感ががたまらなかった。

 1度目の妊娠後期、自分で「あれ?」と思うほど大き目の波や、サーフブレイクで人とぶつかりそうになることに恐怖を抱くようになった。

 

サーフィンから話はそれるけど他にもスカイダイビングをやってみたり、アフリカの僻地へ一人旅をしてみたり、アメリカ大陸をロードトリップして高速道路でスピード上げてみておまわりさんに捕まったり、ホームレスみたいなおじさんと話し込んだり、そういうことが大好きだった。

 単に若かったというのもあると思う。

今では発展途上国に行ったら子供の健康や安全が確保できないような気がしてしまうし、ホームレスの人と話すなんて怖い気がしてしまう。車も超安全運転。

 

最近は波に乗る時も海の底が見えたり、波が思ったより速かったりするとすぐに躊躇するようになった。海まで行ってみて天候が悪かったり、波の大きさが思ったより大きかったりすると海に入らないで帰ってくるのがありになった(以前の私だったら何が何でも入ってます)。安全第一。

 

この本能というか私の脳の中で起きた変化はとにかく大きく、そして不可逆っぽい。子供がある程度大きくなって手が離れたらまたスリルを追い求めるようになるのか?たぶんならないだろう。

こうやって人間年を取っていくんだと思う。

妊婦とサーフィン2 妊娠5ヶ月

さて2度目の妊娠がわかった私、1度目の妊娠の時はほとんどなかったツワリにがっつりやられ、寒いし気分は悪いしサーフィンしようなんて考えもしなかった妊娠初期。

 

「サーフィンしないからツワリが酷くなるんだよ。運動したほうがいいよ。」とか知れた顔でいう夫。

お前がツワリになってサーフィンしてみろ!と心の中で叫びながら「そうかもねー。」と表面は軽く受け流す私。所詮他人事ですものね、アナタ。

 

確かに、1度目の妊娠の時は毎日、とは行かないまでも日常的に海に入っていたしサーフィンは生活の一部で私はもっと元気だった。それを覚えていて夫はああ言っているのかもしれない。

 

妊娠も中期に入り、ツワリが安定してきたし気温もちょっと春めいてきた昨今、お腹もちょっと出てきた。今やらないとずっとやらないかもしれないと思った私は、重い腰を上げてサーフィンに行った。コンディションは良くなかったけど、行くことに意義がある。

で、思ったより全然問題なかったpaddle out。体が覚えているもんなだーと感動した。前回の妊娠の時もそうだったけど、バランスが悪くなっていて、波に乗れたと思った瞬間板の上で滑ってこけた。ワックスが足りなかっただけか??

 

大した波乗りもできなかったけど、数ヶ月ぶりに海に入った後特有のあの心地よさを感じ、気分は上々。また行こう。寒いけど。

 

妊婦の巣ごもり本能

買い溜めする派 or しない派?

 

と聞かれたら、「しない派」と即答するのが普段の私。

断捨離大好き。

ほとんどのものは無くなってから買いに行きます。

 

しかし妊娠5ヶ月の今、目に見える勢いで買い溜めしてる自分に気づきました。

サランラップ、アルミホイル、洗剤 etc....赤ちゃんが生まれたら買いに行くの大変だからなんてちょっと考えるけど出産までまだ時間はあります。今こんなに買わなくてもいいだろうと思う自分がいる一方で、あれもこれも…と買い溜めするもののリストを考えている私。

 

これって巣篭もり本能なんじゃない?というのが自分を観察した結論です。

 

ピンクフロイドでヒッチコックな一日

一歳の娘とビーチに行った。

娘海沿いを歩きながらバケツに石を集めていた。

ずいぶん大きな石も持ち上げられるようになったし、石を入れたバケツを運びながら歩くなんて成長したなぁと思いながら娘を眺めていた私。

数分後、娘がバケツを私に向かって突き出してきた。

どうやら重くて運べなくなったから私が運べということらしい。

私がバケツを受け取ると、身軽になった娘はぐんぐん海沿いを歩いて行き、落ちている石ころを私が運ぶバケツにさらに入れていく。

ああこれってまさしくピンクフロイドの曲Hey youの”would you help me to carry the stones”が現実に起こっている瞬間だわ、とか思いながら私は石を運びながら娘の後ろをついて行く。

しばらく行くとカモメの群れがビーチに座っていた。20羽はいただろうか。

きっと群れになってじっとして北風を避けているんだわ、と思いつつ鳥好きの娘に

「鳥さん座ってるねー。ミテゴラン。」

などと言いながらしばらく立ち止まっていると群れが一斉に飛び立った。

かと思いきやどこに行くでもなく私たちの頭上を旋回しながらゆっくり後をついてくる!これって威嚇されているのだろうか。これだけの数に攻撃されたらかなりのダメージ、ヒッチコックの映画「鳥」みたいになったらどうしよう!なんて考えながら娘を連れていた私は本当に恐怖を感じ、でもそれを鳥たちに悟られまいとゆっくり歩いてその場を立ち去った。鳥たちはかなりの距離をついて来た。

 

家に帰ってからネットでカモメの群れ、威嚇について調べてみたら出てくる出てくる、中には小型犬が殺されたなんて記事もあった。

恐ろしい。

 

 

サーフィン 産後14ヶ月

出産を機に、私とサーフィンの関係は著しく変わったと思う。

妊娠する前は、とにかくサーフィンより素敵なものはないという気がして、サーフィン事故で死んだら本望、とけっこう波が大きい時もワクワクしながら海に出ていた。

妊娠8ヶ月の時サーフブレイクでかつてない恐怖心を覚えて以来、それまで楽しいと思えたサイズの波を怖いと思うようになり、産後一年経ってもサーフィンに対する情熱は戻って来ていなかった。小さな波や人が少ないところでのするサーフィンは好きだけど、もう私の背より大きな波に乗ったり、上級者向けのブレイクに行ったりすることはないんだろうなという気がしていて、妊娠と出産を機に私のホルモン分泌やら脳内化学物質は永遠に変わってしまったんだわ、とちょっと残念な気がしていた。

 

しかし、産後14ヶ月を過ぎた頃からなんとなくまたちょっと大きめの波に、以前ほどではないにしても乗ってみたいなという気がしてくるようになった。

ちょっと前までは2時間おきに授乳してた娘も、今では私なしで結構な時間過ごせるようになってきて、私の母性本能というか、脳内の化学物質分泌がはたまた変わったんだなーとしみじみ思う。

 

妊娠中、乳児がいるとき危険なことやリスクを自然に極端に避けたくなるなんて、人間ってつくづくうまくできてるな、と思う。

 

 

結婚している理由

結婚する理由と、結婚を継続する理由というのは、まるで違ってくるというのは結婚しなければこそ意識しないが、結構普通のことなのではないかと思うようになった。

 

私を結婚に踏み切らせたのは愛だったような気がするけど、二年半経った今、自分でもびっくりするほど薄っぺらだった私の愛は見事に消え失せ、お金と子供のために結婚していると思っている今日この頃。

彼がいなければ幼子を抱えて働かなくてはならないし、彼がいるからこそ車のメンテナンスが知らない間にできていたり、体調が悪い時は彼に子供を見てもらってゆっくりトイレに入ることができたりする。そう考えればありがたい存在だと素直に思うことができる。

 

これって悲しいことかとしばらく思ってたけど、世の中は諸行無情、人は常に変わっていく。

私たち夫婦の関係が変わるのも普通のことなんだろうなとふと思い、そこからけっこう簡単に受け入れられるようになった。

ケニアのテロとフランスのテロ

またフランスのテロ関連の話。

私が住むアメリカではフランスの自爆テロが連日報道されまくり、この報道のされ方はを見ていると911を思い出すのは私だけではないだろう。

私はパリに2度行ったことがあり、フランスには親しい友人達もいる。

今回の事件はまさに悲劇であり、許されざる行為であると心から思う。

 

話は変わって私はケニアにも行ったことがある。いい思い出がたくさんある、美しい場所だった。

今年の4月、首都ナイロビでイスラム武装勢力によるテロがあり、147人の命が奪われた。で、このテロに関して日本、アメリカどちらのメディアでも報道されているのをほとんどと言っていいほど見た記憶がない。

 

この差はなんなのか?と私は考えずにはいられない。

フランスはケニアに比べて、日本やアメリカにとって何かの理由でより重要だとされているようだ。それは日本やアメリカがフランスと結託した場合、ケニアと結託することでは得られない得な何かがあるのだろう。

 

フランスのテロ、ケニアのテロで亡くなった方々のご冥福を祈るのみである。